専業主婦に憧れて

退職後の時間潰し日記

ちょっとした優しさが沁みた

新しい職場にも少し慣れてきて生活のリズムができつつある中、不規則に振り回されるのは母に関する用事だ。

特に体調を崩すと私以外に頼る存在がいないので勿論SOSが来る。今回は玄関で転倒し頭を強打した。幸い、病院のCT検査では異常なく骨折もなかったが念のため次回MRIをするとのこと。

今はおでこの内出血が両瞼に下りてきて真っ青になり、瞼が腫れて目も見ずらくなっているが、痛みも治まり家で安静にしている。

転んだ直後に電話が来ていたのだがパート勤務中で気づかず、仕事終わりに折り返した電話で事情を知り駆けつけることができた。早朝から昼過ぎまでの仕事なので、午後に余裕があるから可能なのだ。こんな時フルタイムからパートへの変更は正解だったとつくづく思う。

当の本人はそれを逆手にとってか益々私への依存を強めていて、パートで時間に余裕があるはずの私が毎日職場と家と実家の行き来でフル回転している状態だ。

週に一度のスポーツサークルの日でもお構いなしに呼びつけてくる。朝の内実家に行って用を済ませ午後にサークルへ行き、途中で抜けて買い物してから夕飯の支度。一日の中に優雅に自分の時間を楽しむ暇などはない。

なんとなく腑に落ちないながら、これも世間一般であるあるな50代の子供の宿命だと受け入れざるを得ない。

 

そんなこんなの日々の中、今日は仕事が休み。本当はゆっくりしたかったが母があの状態なので行かなければならない。昨夜何か買っていく物はあるか聞いたところ、母はなぜか私が仕事で来られないと勝手に思い込んでいて、おばちゃん仲間にヘルプを依頼したとのこと。今更断ることもできないから明日はゆっくりしてよ、と珍しく殊勝なことを言ったのだ。おばちゃん仲間なら色々気が回るだろうから、私も安心して久々の休みを楽しもうと晴れやかな気分で眠りについた。

 

・・・早朝、母からの電話で起こされた。
「やっぱり○○さん(おばちゃん仲間)は悪いから断ったんでお昼買ってきてくれる?」

 

私の気持ちの揺さぶられ方がわかってもらえるだろうか。
行かなきゃならない義務感(葛藤)からの、明日は来なくていいよ(歓喜)、やっぱり来て(解放感からの絶望)。

いえ、昨夜行く気になってた状態のままだったらこんな気持ちにならなかったんですよ。行かなくていいんだ~久々に休める~って思ってた高揚感が一気に崩れ落ちていく悔しさっていうんでしょうか。まんまとぬか喜びさせられたと言いますか。

 

そもそも何で断ったの?っていう。母は”悪いから”っていうけど、そんなことわかってて依頼したわけで、本当は私が来れることがわかって娘の方が気楽で良かったと、ただそれだけなんでしょう。その気持ちもわかります。でも、でも、、私の都合は??

まぁこうやっていつも振り回されることには慣れて?たんだけど、なんだか今日はもう無理~となってしまって、電話切ったあとにブチ切れて感情的に夫に嘆いてたんです。

母に振り回されている私を散々見ている夫は、特に何もしないながらもさすがに最近は同情してくれています。そして全く予想してなかったことを言ったんです。

 

「買い物だけなら俺が買って届けてもいいけど」

 

えーーー!!

 

夫がそんな優しいこと言うなんて思いもしなくて、あまりに嬉しくて思わずうるっとしてしまいました。

普段そんなに優しくされてないと、たったこれだけの言葉でもの凄く感激するんですよ。(ひどい)

 

「え、本当にいいの?」(後で怒らない?)と訝しむ私に、

本当は出勤だったけどスケジュール変更で急に休みになって身支度済んでるから全然いいよと言うんです。

夫の気が変わらないうちにと母に電話したところ、夫にはやたら気を遣う母は「ダイジョブダイジョブ!何とかする!」(割と元気)と言うので結局行くことはなかったのですが。

 

やっぱ私に来て欲しいだけだったんじゃん。。