専業主婦に憧れて

退職後の時間潰し日記

骨髄生検と意義不明の・・・

ざっと記憶を辿ると、20代の頃から会社の健康診断で白血球が少ないことが多かった。ただ再検査すると問題ない値だったり、翌年の健康診断では正常値だったりと変動するのでその時の体調なのだろうと思っていた。

 

30代以降の健康診断では毎回白血球値が低かったが、再検査では問題ない範囲だった。

 

40代以降は白血球に加えて赤血球の値も若干基準値を下回ることが出てきた。謎に思いつつ再検査では若干の低下なので問題ないと言われた。

 

50代では血液検査の全ての値が下回ってきた。再検査から精密検査になったが、それでも異常ないとの結果に安堵した。

 

昨年の親知らず抜歯手術前の血液検査で引っかかった。いつものことと思っていると血液内科の先生が、口調はとても優しく丁寧だがなんだか神妙な面持ちで話してくる。さすが大学病院の血液検査は細部まで調べているらしい。

若い時から白血球は引っかかっていたので「軽い貧血ですね」で済まされてきたし、自分自身もそう思ってきたので、親身に経緯を聞かれて急に不安になった。

貧血っぽい症状やめまいとはずっと付き合ってきたし、それ以外は特に体調に問題はなくめったに風邪もひかずコロナにもかかったこともなく健康体を自負してきたのに。

 

詳細は割愛するが、とにかく大きな病気ではないと診断をするために骨髄検査が必要とのことだった。安心するために検査を決めた。

 

検査は痛かった。
部分麻酔も予想通り痛いが、検査針で骨髄液を吸引するのがなんとも言えず痛い。麻酔してもこの痛み。泣

吸引する際に体に力を入れて踏ん張って下さいと言われ、恐怖心が増した。3,2,1,はい!の合図で踏ん張る。なんか骨髄液?が引っ張られるのを感じて痛い。それを数回繰り返し、3回目にはイタタタ…と声が出てしまった。やっと終わった時には放心状態となった自分。(大袈裟か。笑)
でも実際、検査後一週間くらいは痛みがとれなかった。できればもうやりたくない。

 

そして一か月後の検査結果では、聞いたことのない病名。意義不明の単クローン性免疫グロブリン血症。ということだった。

意義不明って。明らかじゃないのか。グレーゾーン?

 

調べるとちょっと怖くなる。

 

意義不明の単クローン性免疫グロブリン血症:どんな病気?治療は必要? – 株式会社プレシジョン (premedi.co.jp)

 

疑われてた白血病とかじゃなくて良かったが、この病気は診断されても対処方法がないそうで。次段階へ行くのを予防することもできず。ただ定期的な血液検査で経過観察していくしかないそう。

 

今まで謎に白血球の値が低かった原因を特定してくれて、ありがとう先生。
と思う反面で、これって良かったのかどうかよくわからなくもあり。
次段階へ進む恐怖も有りながら対処できないなら、知らない方が良かったような気もする。急に発症するより良かったのかと自問自答。

 

 

今回骨髄検査をすることになってからずっと死というものが頭の中にあった。
というのもその前から体重減少が止まらなかったからだ。結果的には退職後にジムへ行ったり体質改善を目指した賜物だったようだが、あまりに体重が減るので怖くなり、途中から腹八分目を止めてガッツリ食し、お菓子も好きなだけ食べていたにも関わらず痩せていく自分。これはガンなのではないかと不安になってたところに骨髄検査の話。もう死を意識せざるを得なかった。

 

でも母とちーちゃん(シニア犬)を残してまだ死ねない!と自分を無駄に奮い立たせた。

いつ何があるかわからないと思うと、今できることはやっておこうという気持ちが強くなり、渋っていたスポーツ大会に出場したり、高くて迷っていたライブチケットも買った。

更に「何処に行っておきたい」とか、「誰に会っておきたい」等と考えるちょっとしたシミュレーションも。

やれることは今やるという意識改革ができたのは、事前に病気を知ったおかげだ。やっぱり良かったのかも。

 

今現在は血液値が若干低いだけで無症状だから何も生活に支障がなく、勝手に逼迫してた死への危機感も薄らいだ。

将来的に病気が次段階へ進む可能性もあるが、長年生きていれば誰でも細胞に異常は出るだろうし、2人に1人がガンになる時代。気にしすぎてストレスを溜めたら余計体に悪いし、心配したところでどうにかなるものではない。

 

死生観をみつめる機会を持ち、結局は変化なくいつも通りに生きている自分は恵まれているのだろう。

 

 

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